2013年6月26日水曜日

客員教授「酒井忠泰氏」を招いて

 
今回の西先生のゼミは
客員教授の 酒井忠泰さん を招いて行われました。
 
 
 
美術評論家、世田谷美術館館長である
酒井さんからは、
 
作家である先生方とは、また違う角度から見た
芸術の話を聞くことができます。
 
 
 


大学院生をはじめ、
卒業後も制作活動を続けていこう
と志す学生が参加した、このゼミ。




そこで、

「 作家を続けていくための、1番の方法は? 」

という話題になりました。




気になる
その方法とは…





あきらめること。 」 
 
(この瞬間、ポカーンとする学生たち。)




あきらめる
 
それでも、尚且つ、
自身が 突き動かされるもの があるのであれば、

その時に作家になる
 
(それを聞いて学生たちも大きく頷いていました。)




作家の本質とは何か、作家の存在意味など、
このお話からあらゆることが窺えますね。








更に、印象的だったお話を少しご紹介致します。


彫刻は芸術の分野の中で最も基礎土台となる部分にあり、
極めて重要であるということです。

(美術教育ではデッサンを学んでから立体を学ぶ
という形が一般的ですが、実はそれは全く逆。)



人は生まれながらにして彫刻をしている。

まだ目の見えない状態の赤ん坊が、手探りで母親のおっぱいを吸う。
それすらも、もう彫刻である。そして日々の生活も全てが彫刻である。


と、お話しをされました。


例えば、食材を切って料理をすること、魚釣りをすること、…などなど。
日常の全ての物事から感じる触感

それが彫刻であり、人が生きていく過程で
一番最初に出会い、触れるところが彫刻であるということ。


だから、彫刻(または彫刻的な感覚)は、
表現をする上で原点となり、切っても切り離せない
とても重要な存在であるということなのです。




今、立体造形の学生たちが学んでいる彫刻。
この彫刻も、また各々様々な形へと姿を変えて、
今後の彼らを形づくるのではないでしょうか。





ナミキ