後期も3人の留学生が立体造形コースへやってきてくれています。
今日は留学生の各出身校の紹介と、4回生の真下星花さんがこの春留学を終えて帰国したので、その報告会を行いました。
まずはNG RUI LOKさん。
彼女は香港出身で、イギリスのCentral Saint Martinsという大学からやってきています。
彼女が通う大学は、King's Cross駅の近く、テムズ川よりも北に位置しています。
非常に交通の便が良い立地にあるようで、徒歩10分圏内には大英図書館が建っています。
彼女はインスタレーション作品を主に制作していたようで、画像↑は友人2人で制作した作品です。
パーツを互いに組み替えて作品の姿を変化させていくというものだそうです。
他にも、政治的な意味合いを持った作品等を制作されています。
続いてはGiles Watkinsさん。
彼はスコットランドのグラスゴーにあるGlasgow Sshool of Art から来ています。
彼のいるグラスゴーでは、Glasgow Inter Nationalという今年で7回目になるビエンナーレが開催されており、非常にアートに力を入れている街なのだそうです。
彼はよく友人とコラボレーション作品を作るのだそうですが、大学の出したある声明に対して抗議をするべくクラスメイトと共に、誰も使っていない大学敷地外の空間を見つけ、そこで展覧会を行いました。
その展覧会は大盛況と成功し、大学の卒業制作展よりも多くの来場者数を記録したそうです。
3人目はGarance Fruehさん。
彼女はフランス出身ですが、オランダにあるGerrit Rietveld Academicから来ています。
彼女のいる大学は所属コースを気軽に変更できるようになっていますが、中心になる専攻を軸に副専攻を決め制作活動を行っていくそうです。
Gerrit Rietveld Academicでは、大学側から1〜4月の間に1つの大きなテーマが発表されます。
その期間は、テーマに関係する研究者が呼ばれ講演会が催され、また学生もテーマに沿った作品を制作します。
そして特典として、学生作品の中から選ばれた作品は街に展示されるという特典があります。
彼女の友人と共同制作した作品は、そこで選ばれ実際に街に展示されることになったそうです。
終わりに、留学生3人へ「セイカへ来てみてどうか」という質問してみました。
それぞれ、通っている大学とは違って、きっちりと時間、所属コースが全て決めらているところが大きく違い、技術的に助けてもらえ、1つの作品に対して向き合って考えていける時間があるのがとても良い。という風に答えてもらいました。
普段は大学でグループワークが多かったり、作品を作る毎に展覧会を行っていくため1つの作品に対して向き合う時間が短いのだそうです。
今回セイカへやってきたことが良い刺激になってくれていたら嬉しいですね。
最後は4回生真下星花さん。
彼女は今年2月から留学を行いユトレヒトの大学へ行ってきました。
向こうの大学では、週3回の2人の先生によるマンツーマンで行われるゼミがあり、作品についてアドバイスをもらったり、オススメの展覧会を教えてもらったりするのだそう。
制作場所は何人かでシェアし、仕切りなどで区切って作業場所を確保するようになっています。
彼女は留学先で、木彫作品を制作してきました。
もともと、「オランダの木を彫ってみたい」というのが動機としてあったそうです。
しかし、木彫をやっている人がなかなかおらず、丸太を調達するのにも時間がかかったそう。
ツテを頼って丸太を確保できたのですが、何の種類の木かはわからなかったそうです。
完成した作品がこちら。
これを見た教授達も、「良い作品だね」と褒めていました。
留学先で大きく成長してきたみたいで、後期は卒業制作へ向けて、一体どんな作品を作ってくれるのか楽しみです。
ノジマ